Cooke Triplet Data


Early Model


Special Model


For Cinematograph


For Large Format


Variable Soft Focus ( for Large Format )


Catalog


(2018年2月27日 更新)

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Cooke Lens Series IV 6.2inch. f/5.6

Cooke Lens Series IV 6.2inch. f/5.6, No.25355

実は数が少ないSeries IV、f/5.6のトリプレットです。f/4.5のSeries II、f/6.5のSeries IIIは数がありますがSeries IVはあまり出てきません。中途半端なスペックであまり売れなかったのでしょうか?正直なところ、カタログを見てもIVならではのアドバンテージがどこにあるのかよくわかりません。初期Cookeのシリーズ戦略は謎だらけです。

5×7サイズ湿板での写りはこちら、かなりコントラストが出ていますね。6.2インチは本来4×5用なので5×7では少し周辺が怪しくなってきています。

しかし花びらやガラスの質感、立体感は流石です。スペックが違ってもCookeの味は出ており彼らのこだわりが見てとれますね。

Cooke Lens Series III 7.55inch. f/6.5

Cooke Lens Series III 7.55inch. f/6.5, No.7104

古い時代の大判用レンズは基本的にレンズ単体で出てきます。カメラ本体は木製で壊れていることが多く、そこからレンズ部分だけ出品されることがほとんどだからですね。

なので、アクセサリや外箱が揃ったものは非常に珍しい。

しかし、稀に非常に良いコンディションのものが出てくることもあります。それがこの個体。

No.7104とやや初期のモデル、製造時期は20世紀に入るかどうかというところでしょうか。鏡胴の造りはシリアルナンバー3桁のものとあまり変わりは無いようです。

外装はほぼパーフェクト、剥げていることが多い絞りリングのブラックペイントもしっかり残っています。レンズはやや汚れていましたがクリーニングで綺麗になりました。

そして極めてレアなパーツ、純正のリアキャップ付き。大判用レンズの純正リアキャップは本当に見つかりません。当然、カメラに取り付けたあとは不要ですのでたいてい遺失しています。フロントキャップもほぼ無傷で、これも同じく珍しい。

外箱、フロントキャップ、リアキャップが揃ったこの時代のレンズは貴重なので、資料価値も含め購入しました。

これを使って実際に撮影するかどうかは検討中です。ほぼ同スペックでより古い番号の個体を所有しているので実用的にはそれで問題ありませんし。少なくとも当面は保存しておく予定です。

Cooke Lens Series V 11.1inch. f/8

Cooke Lens Series V 11.1inch. f/8, No.407

英国ヨークシャーのセラーから購入した非常に初期のCookeトリプレット。f/8のSeries Vで、シリアルナンバーは407。

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カタログによると開放でWhole Plate(八切り)、絞れば11×14をも超えるカバレージがあるという事になっています。

座金が無いので撮影はしばらく先になりそうですが、写りが楽しみですね。


(2018/2/27)

5×7インチの湿板で撮影。素晴らしい写りです、Cookeは最初から良いレンズを作っていますね。暗くて構わないなら、むしろ初期のもののほうが良いのではないでしょうか?

Cooke Lens Series III 7.47inch. f/6.5

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Cooke Lens Series III 7.47inch. f/6.5, No.839

極めて初期の個体ふたつめ。すでにあるNo.498とスペックは非常に近くどちらもハーフプレート用。コンディションはそこそこですが、写りに大きな影響を与えるレベルではなく実用にはちょうどいい個体です。

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No.498とは鏡胴もレンズも微妙に設計が違う模様。No.839のほうがレンズ間隔が短く、絞りの位置も違っています。498から839の間に変更があったのか、当時は個体ごとに変えていたのか謎が深まります。

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手札暗箱への装着イメージ。座金は共通なので、ジナーやMarionの一眼レフにも仕様可能。実写データができたらこのページに掲載していきます。


(2018/1/2)

湿板撮影で使ってみました、やはり安定感のある写りですね。

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Cooke Anastigmat Special 1 3/8 inch. f/3.1

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Cooke Anastigmat Special 1 3/8 inch. f/3.1, No.274593

顕微鏡用のCookeトリプレット、焦点距離は1 3/8インチなので約35mm。絞りの部品は付いているものの構造的に動かないかも。

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RMSマウントからLマウントへ変換してカメラに装着。無限遠は出ないもののそこそこの距離から撮れる。現在掲載している写真はクリーニング前のものなのでかなりふわふわ、クリーニング後のものが用意できたら差し替えます。

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改造レンズは見栄えにもこだわりたい

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Cookeトリプレットは基本的にレンズユニット単体の状態、もしくは映画用のマウントになっています。なので一眼レフやデジタルカメラで使うためには何らかの改造をしなければいけません。

しかしそこで問題になるのが見た目。たんに撮影するだけであればそれほど難しい話ではないのですが、それでは大抵の場合見た目が悪い状態になってしまいます。特に、M42のヘリコイドなど一部パーツのデザインがひどい。マウントアダプターも大体はひどいデザインです。そこにコストをかける判断が難しいのも理解はしていますが、私は見た目も整ったレンズを使いたい。

ということで、あの手この手で見た目を改善する策を打っています。もちろん、完璧とはいきませんがかなりマシになってきました。

まず、パーツの選択は非常に大事です。ライツの商品はやはりかっこよく、作りもしっかりしているので使えるものがあれば使います。M42ヘリコイドは最近中国のものでデザインもまともなものが出てきました。2017年末での話ですが、Yeenonというメーカーの製品は結構気に入っています。ただ、これがいつまで製造されるかはわかりません。中国のメーカーはすぐに商品が入れ替わりますからね。

そして、次に重要なのが貼り革と装飾シール。どうしても意味のない印字やひどい見た目の印字が出てきてしまうのでそれを隠します。また、質感のバランスが悪い部分もこれでカバーします。マウントアダプターの〇〇―〇〇みたいな部分もこれで隠してしまいます。

そんなこんなで、なんとか許せるかな?というレベルまで5本のレンズを持っていけました。今後もより良い方法が見つかれば改善していきたいですね。

イタリア製一眼レフRECTAFLEXを入手

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PENTAX LXに続き、イタリア製の一眼レフRECTAFLEXを入手。

このデザイン…最高にかっこいいですね。前から気にはなっていたのですが、レンズが問題で見送っていました。純正レンズはかっこいいのですが、数が少なく使いたいと思えるレンズを入手するのは困難。

ただ、RECTAFLEXはM42アダプターが存在するのでM42マウントレンズを装着することができます。ただ、だいたいのレンズはかっこ悪いんですよね。単体ではともかく、RECTAFLEXには似合わない。

と、そう思っていたところたまたま見た目の良いパーツが手に入りました。これを使えばCookeトリプレットの2″ f/3.5をかっこよくM42マウント化できます。そして更にちょうどそのタイミングで馴染みの店にM42アダプターが入荷していてこれはもう買うしかないとなりました。

一眼レフとしてはかなり初期の製品なため、機構は非常にシンプル。しかし実用充分で余計なものはありません。クラシックスタイルを楽しむには最良のカメラではないでしょうか。

近代的な一眼レフPENTAX LXを入手

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Cookeトリプレットを35mmフィルムでも活かすために(当サイト比で)近代的な一眼レフを導入しました。PENTAX LXです。もとはPENTAXユーザーなので、やはり近代的一眼レフならPENTAX。たまたまトンガリ頭のFA-2ファインダーのものが売りに出ていたので購入、すぐにオーバーホールに出して先日帰ってきました。

スクリーンは見えの良さに定評のあるナチュラルブライトマットSE-60(全面マット)に変更。少し暗いトリプレットでもスクリーンは明るくピント合わせもしやすい。

2″ f/3.5、Special 3.5″ f/3.1、5″ f/4.5はM42マウントで使えるので、これからは35mmフィルムでも楽しめますね。

Cooke Anastigmat Special 1inch f/2.7

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Cooke Anastigmat Special 1inch f/2.7, No.508194

特殊用途向けのCookeトリプレット、おそらく等倍以上のマクロ撮影用。素性はわからず、単に珍しいものが出てるなと思って購入したもので最初トリプレットとは思っていませんでした。

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届いたレンズは幸いにも簡単に分解できる設計。反射面やパーツの構成をみるとレンズは3枚、なんとこれもトリプレット。しっかりとした反射防止コーティングが施されています。

開放f値からしてスピーディックあたりか?と思っていたので驚きました。馴染みのショップへも持ち込んで検証したところ拡大光学系の特徴があり、どうやらマクロレンズ(等倍まで寄れるレンズという意味ではなく、等倍以上の撮影を前提とした真のマクロレンズ)だろうとの事。

レンズユニット部分はRMSマウント、RMS系のパーツがあればレンズユニット単体でも使えるようです。

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M42アダプタが付いていたので、マクロ専用ですぐに使える状態。実際の写りはどんなものでしょうか?

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花、鉱物標本、ガラス製品の3つを撮ってみましたが素晴らしい性能です。中距離から遠景では収差で無茶苦茶になるので、等倍以上での撮影を想定したマクロレンズなのはほぼ間違いないと思われます。

普通はあまり使い道がないでしょうが、私は数mmしかない宝石や鉱物標本を撮影するのでしっかり実用できそうです。Cookeトリプレットは本当に無限の可能性を持っていますね。

1830年代発祥の古典写真プリントを体験してきました

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田村写真さんでソルトプリントのワークショップを受けてきたので軽くレポート。田村さんには湿板をはじめとした古典技法でいつもお世話になっています。

ソルトプリントは極めて初期の写真印画法で、1830年代にタルボットによって発明されました。塩と硝酸銀を材料とした塩化銀ベースの印画法です。

出来上がりはとても素晴らしい!トーンの出方もよく、やや淡い色合いにはなるものの非常に雰囲気のある絵になります。近代的なバライタペーパーやRCペーパーもいいですが、紙の質感をしっかり楽しめる印画法も素晴らしいですね。

ワークショップでは各種薬品は準備されており、プロセスを体験していくことになります。具体的な処方も教えてもらいましたが、これは実際にワークショップで体験してもらったほうがいいので流れだけの解説にします。

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まず、最初にやることは印画紙の準備。最終的には感光性を持つので、作業は暗室で行います。紙に塗る薬品は二種類。

ひとつめは水にゼラチンと塩化アンモニウムを混ぜたもの。これをハケで均等に塗っていきます。これがなかなか難しい!1枚目は薄いパルプペーパーを使ったのですが、塗っていくとどんどんシワになっていくのでムラができてしまう。慣れたらうまくいくんでしょうが、さすがに最初からうまくはいかないですね。

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回転する台に乗せて、まずは一方向に塗り端まで行ったら90度回転させてまた塗ります。終わったらドライヤーで乾燥。

乾燥したら次に硝酸銀溶液を紙に塗っていきます。これにより、感光性をもつ塩化銀が塗られた印画紙ができます。硝酸銀を塗り終わったらドライヤーで乾燥させます。

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紙はキャンソンのクロブアート。ほかにコットンペーパーでも1枚プリントしました。作業のしやすさでは厚みのあるコットンペーパーのほうが良いですが仕上がりはこの紙のほうが好きかも。

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印画紙が準備できたら次はネガを使って露光。密着焼きをすることが多い技法ですが、今回はブローニーネガからの引き伸ばしでやりました。引き伸ばし機の光源を大出力のLEDライトに取り換えると古典技法でも引き延ばしができるとの事。

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露光は30分から1時間。露光が終わった時点で絵は出てきており、露光中の調整は実際の焼き具合を見ながら行います。これは面白いですね。(この紙はコットンペーパー)

露光後はしっかり水洗したあと、塩化金を使って調色。その後さらに水洗、最終的にチオ硫酸ナトリウムで定着します。

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最終工程までいくと、露光時よりは少し明るくなります。ここでの色合いは調色の度合いや、塗る塩の種類で変わるとのこと。

定着後は水洗促進剤に入れたあと、水洗して乾燥。このあたりは普通の印画紙と同じですね。

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乾燥したら蜜蝋のワックスがけ。正直これが一番難しくて大変でした。湿板もそうですが、仕上げプロセスがシビアですね。でも最終的にはどうにかなりました。

便利なスマホやデジタルカメラもいいですが、こういった初期の技法も面白い。ワークショップは田村写真さんで定期的にやっているのでぜひ体験してもらいたいですね。

アンティーク風加工もいいですが、本物の古典技法を知って使うとまた味わいがあると思います。